もったいない!
いま「リアル文章講義」の準備を進める傍ら、
来月以降に取りかかる本の企画を、
編集者の目線でいろいろと考えています。
誰に、なんのテーマで、どんな読者に向けて書いてもらうか。
企画のすべてが実現するとは思わないけど、
考えていておもしろいものです。
それでさきほど、
ぼくが企画を考えるときのキーワードに気がつきました。
ぼくが「この人でこんな本をつくりたい!」と考えるとき、
かならず頭をよぎっているキーワード。
それは「もったいない!」です。
あのエコロジカルキャンペーンの「MOTTAINAI」ではありません。
こんなおもしろい人が、誤解されてて——もったいない。
正当に評価されていなくて——もったいない。
粗悪品が出回っていて——もったいない。
知られてなくて——もったいない。
そして、
自分ならもっと正しく、
もっとおもしろく伝えられるのに——もったいない。
考えてみればけっこう傲慢というか、不遜な態度のようですが、
自分を動かす原動力に「もったいない!」があるのは確かだな、と
いまさらのように気がついたのでした。
実際の話、
もったいない人、もったいない組織、
もったいない研究、もったいない議論、もったいない学説、
などを世に紹介していくのは、編集者やライターの大事なお仕事ですよね。
いちばんダメなのは「人に教えるのはもったいない!」マインドでしょう。
企画でもアイデアでも、盗むんなら盗めってくらいの精神で
どんどんオープンにしたほうが世のなかおもしろいと思います。
今後はアイデアの断片なんかも、このブログに書いていくかもしれません。
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