フリーランスの名刺。

 

これまで使っていた名刺の在庫がきれてしまい、

またデザイン的にも少し飽きていたところだったので、

ここは一発、新調することにしました。

ということで、今日のテーマは「フリーランスにとっての名刺」です。

 

 

フリーランスの名刺について考えるとき、

ぼくの頭のなかにいつも流れる曲があります。

それは、ゴダイゴの『ビューティフル・ネーム』。

79年の歌なので、ご存じない方もいるかもしれませんし、

歌詞を一部抜粋しますね。

 

 

 今日も子どもたちは 小さな手をひろげて

 光と そよ風と 友だちを呼んでる

 

 だれかがどこかで答えてる

 その子の名前を叫ぶ

 名前 それは燃える生命

 ひとつの地球にひとりずつひとつ

 

 Every child has a beautiful name

 A beautiful name, a beautiful name

 呼びかけよう名前を すばらしい名前を

 

  『ビューティフル・ネーム』

      作曲:タケカワユキヒデ 

      作詞:奈良橋陽子/伊藤アキラ

 

 

なんというオプティミズム!

この歌を聴くたびに、ぼくは「名前」の不思議さに思いを馳せ、

自分を好きになるいちばんの近道は

自分の「名前」を好きになることじゃないのか、とさえ思ってしまいます。

 

そしてフリーランスになって名刺をつくると、

けっこう自分の名前が好きになれちゃうものなんです。

デザインも紙もインクも、自分好みにカスタマイズできますからね。

名刺を入口としながら自分の名前まで好きになる感覚です。

もしかしたら、フリーランスになって

最初にもらえるご褒美は、名刺なのかもしれません。

 

会社員時代、ぼくは自分の名刺が全然好きじゃなかったし、

名刺が及ぼす効果なんか考えたこともなかったけど、

いまは自分の名刺が好きで、眺めているだけでも楽しくなります。

このへんの気持ち、

フリーランスの方にしか理解してもらえないかもしれませんね。

自分の名前が大きく書かれた印刷物って、

それだけで呪術的な自己暗示の効力があると思いますよ。

 

ですからフリーランスになる方は、ぜひ名刺には力を入れましょう。

相手に覚えてもらうためではなく、

いまの自分を好きになって、いまの自分を奮い立たせるために。

 

 

そしてもうひとつ、

ぼくは仕事ができる人の条件として

「明日の名刺」という考え方をとっています。

 

明日の名刺とはなにか?

ひと言でいえば、次の問いだと思ってください。

 

「仮に今日、会社をクビになったとして、

 明日のうちにフリーランス用の名刺をつくれるか?」

 

ここで「えーっ。急に名刺って言われても」と困り果てる人は、

きっと会社の名前で仕事をしていた人。

さらにいえば、上から言われたことをやっていただけの人。

 

会社から自立して、自分で仕事を生み出していた人なら、

すぐさま名刺をつくれるんじゃないかと思います。

ライターやデザイナーみたいに名刺にしやすい職種じゃなくても、

たとえばバリバリの営業マンだったら

明日にでも「営業コンサルタント」とかの名刺をつくれますよね。

 

名刺を考えることは、自分の強みを考えることに直結します。

フリーランスじゃない方々こそ、

一度「自分が名刺をつくるとしたら、どんな名刺になるだろう?」と

考えてみてはいかがでしょうか。

自分を知るために、案外おもしろいツールだと思いますよ。

 

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